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スカンジナビア旅行記(4)

「たびのおもひで写真館」にて、『スカンジナビア 「ノルウェー」』も公開中です。
どうぞ、併せてご覧下さいませ~(^^)。

ノルウェー(ベルゲン)

 1日目。朝方、鉄道でベルゲンへ向かう。オスロ~ベルゲン間、471.2Kmを結ぶ路線を「ベルゲン急行」と呼ぶらしい。森の中を走り抜け、かわいらしい家々の点在する湖のほとりを進み、路線の標高が上がるにつれ、車窓の風景も樹木が少なくなり、岩がちのゴツゴツとしたものに変わってくる。この沿線の最高地点のフィンセ駅は海抜1222m。ここまで来ると氷河が見えてくる。中でもハダンゲル氷河の雄大さはすごい。刺繍の技法で、布目の穴を広げたり、糸を抜いたりした所をかがりながら模様を作る「ハーダンガー刺繍」というのがあるけれど、このあたりが発祥の地の様子。山の頂上に今も残る雪が夏の陽射しで少しずつ溶け出して、幾筋もの滝を作り出している。やがて次第に標高が下がってくると、今度はフィヨルドが見えてくる。入り江に添って敷かれたレールは幾度となくトンネルを通る。とても変化に富んだ風景で、見ていて飽きない。所要時間は6時間30分ほど。この風景、一瞬たりとも見逃したくないと、居眠りすら忘れ^^;、窓に張り付いていた。3時ごろベルゲン着。オスロから山岳地帯周辺まではとてもいい天気だったのに、フィヨルドが見えてきたあたりから雨。ホテルで傘を借り、街を見て歩く。港には市場が出て、土産物や野菜・果物、えびやサーモンなどのシーフードが売られていて、観光客でごった返していた。年末のアメ横みたい。そこで魚のフライを買い、遅い昼食にした。対岸の通り沿いにはカラフルなかわいい三角屋根の家々が横並びに建っている。ブリッゲンと呼ばれる地区で、元はドイツ人商人達の家屋だったり事務所だった建物。何度も火災にあい、その都度修復して現在に至っているそう。今は土産物屋や飲食店になっているけれど、実は世界遺産に登録されている。狭い間口のわりに奥行きがあり、家の隙間に迷路のような細い道があって面白い。

 2日目。いよいよ旅のハイライト「フィヨルド」観光。世界一の規模という「ソグネフィヨルド」を見に行く。というのに、朝からどしゃ降り。まずは中央駅から列車でミュールダールまで行く。そこで登山列車「フロム鉄道」に乗り換える。完成まで20年かかったという、全長約20Kmの距離を1時間かけて下っていく。たった20Kmの区間で高いところと低いところの標高差が900m近くあるという。もう絶景の連続。沿線中、絶好のフォト・スポットという「ヒョースの滝」で10分ほど停車する。本当に滝が多くて、最初はいちいち「おぉ~」と見ていたものの、次第に「また滝かぁ~。」な気分だったけれど、「ヒョース」はこちら向かって流れてくるような迫力満点の滝。乗客は水しぶきで濡れながらも写真を撮っている。

 そして、終点、フロム到着。ここでグドヴァンゲン行きの船に乗り、水上からフィヨルドを眺める。以前、別のフィヨルドを見に行った時、夏にも拘らず凍りそうなほど寒い思いをしたため、今回は早目に乗船し、船内の席を確保した。服装も長袖Tシャツ、セーター、Gジャン、ウィンドブレーカー、マフラーと、万全の態勢。外気温13℃でも、雨・風で体感気温はぐっと下がる。8月だけど、私は超暑がりだけど、このくらいで丁度良かった。フロム鉄道もだけど、この船もとても混んでいる。席を取っておいて良かった。外のデッキには中に入れなかった人たちが雨に濡れながらフィヨルド観光していた。ソグネフィヨルドは広いところで幅5Km程ながら、その深さは1300mにも及ぶという。大昔、氷河が削り取っていった荒々しい岩肌。入り組んだ入り江には海水が流れ込み、今、自分は船に乗ってその上にいる。なんて考えると不思議な気持ちがしてくる。止まっているみたいに穏やかな水面を滑るように船は進む。時折、陽が射すと、湿った岩肌から湯気が出ている。そしてまた激しく雨が降る。乗船中何度降っては止んでを繰り返したかな?途中、岩の切れ目から吹き出すように流れ出る滝のそばを通る。名前は忘れてしまったけれど、この滝も世界遺産らしい。私の横の空いている席に、ちょっとホットドッグを食べる間だけ座らせてほしいという、50代くらいの男性が来た。食べたらすぐ退くからと言うので、”Take your time!”と席をすすめたのをきっかけに、いろいろと話しをした。アメリカから1人で来たというこの人は、スカンジナビアを旅したあと、ロシアへ行くとか。日本にも行ったことがあると言っていた。どの国に行っても自分の言葉(英語)は大抵通じるので便利な反面、自分から外国語を覚えようとしなくなるのがダメだ、なんて言っていた。私は海外を旅行するたび、英語圏の人は言葉で不自由な思いをしなくていいなぁ~と思っていたけど、そんな寂しさもあることを知った。

 そんなこんなで船は終点グドヴァンゲンに到着。船を下りて振り返ると水面に虹がかかっていて、とてもきれい。フィヨルドにかかる虹、なんかとっても出来すぎな感じだ~(^^)。この後、バスでヴォスという駅に向かい、列車でベルゲンに戻るのだけど、一生懸命写真を撮っていたら、ヴォス行きのバスが満員で乗れなくなってしまった~。次のバスは30分後の発車。列車の時間には間に合うというので、グドヴァンゲンで時間をつぶすことに。とてものどかでいいところ。雨上がりの清々しい空気も美味しい。

 最初に乗る予定だったバスは補助席まで出すほどの満員ぶりだったのに、次のバスは10名も乗っていない。ちなみにバスは大型のバス。途中、かなり急な崖のような場所に作れらた、バス一台がやっと通れるほどの細いクネクネ道を通る。きっとここは一歩通行なのだろうと思っていると、なんと対向車が。しかも、相手も大型バス。どうするのかと思っていると、私たちのバスがバックし始め、ちょっとだけ道幅が広い所に止まって、相手をやり過ごす。だけど、こちらは登り。運転手さんが一歩間違えると、そのまま逆さまに急降下・・・かもしれない。結構怖かった。この道路の頂上にある「スタルハイム・ホテル」でちょっと休憩。展望台から眺める渓谷の景色は絶景!山の上から見下ろすフィヨルドも満喫できる。まぁ、こんなところに道やホテルをよく作ったものだと思う。切り立った岩山のを見ていると、「さんびきのやぎのがらがらどん」を思い出す。あれは確か北欧の民話だったはず。きっとこんな風景の中から生まれたお話なのだろう。そしてバスは無事、ヴォス駅に到着し、私たちも無事、予定の列車でベルゲンに戻ることが出来た。ところでヴォス駅には、最初の満員バスで到着した人たちが列車を待っていた。小さな駅に大勢の人で溢れ返り、座る場所もない。もしかしたらバスに乗り遅れ、グドヴァンゲンの清々しい自然の中で時間をつぶせた私たちは、実はラッキーだったかも。

 3日目。この日も雨。ベルゲンは雨の多い町らしい。朝はゆっくり過ごし、ちょっと小降りになったのを見計らい、外に出る。目指すはフロイエン山。「山」といってもケーブルカーで登れる気楽な散歩。山頂からはベルゲンの街が見渡せる。函館山みたい。が、ケーブルカーの駅に着くと急にまた降り出す。山頂まで10分弱。なのに、着く頃にはどしゃ降り。カフェで雨宿りの後、さっさと写真だけ撮ってすぐさま下山。雨の止んでいる間を縫って、まだ見ていないところを見て回る。ブリッゲン地区にハーダンガー刺繍の店があった。大小さまざまな製品があって、どれもステキだけど・・・手作りだけあって結構なお値段。諦めた^^;。ベルゲン最後の夜は、中華料理を食べた。

 4日目。朝、ベルゲンを発ち、オスロへ向かう。この日はオスロから船でデンマークのコペンハーゲンへ向かう。船はDFDSシーウェイズのパール・オブ・スカンジナビア号。ターミナルには多くの人々がいるにも拘らず、フィンランドのトゥルクでのシリヤ・ライン乗船時のようなごった返し感はない。スムーズにキャビンに入れた。今度のキャビンも超狭小。おまけに窓ナシ!子連れの家族旅行だから仕方ない。寝る場所があるだけでもありがたく思わなくては。食事は、今度はバイキングはやめた。混雑に巻き込まれまいと、早速目当てのレストランに予約に行く。無事予約完了し、船内を探検。デッキに出ると、あのホルメンコレンのジャンプ台が遠くに見える。船が動き出すと、次第にオスロの町が遠くになっていく。船内をうろついていると、なんとフィヨルド観光の船で会ったあのアメリカの人とまた会って、ビックリ。お互いの旅の無事を願い、別れる。そうこうしているうちにディナーの時間が近づく。またまた勝負服に着替え、いざレストランへ。静かに進む船上で、海を見ながらの至福のひと時。生きてて良かった~(^^)。のんびり、たっぷり食べた。でも、キャビンに戻る頃には、あんなに穏やかだった波が高くなり、随分と揺れが激しくなってきた。寝ていても、波が船体に当たるゴ~ンゴ~ンという金属音が響き、眠れない。若者のグループが大騒ぎをしているのもうるさかった。が、うるさいなぁ~と頭に来つつも、いつの間にか眠っていた。目が覚めると、いよいよ最終目的地、コペンハーゲン。

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コメント

素晴らしい旅をされてきたようですね!
写真、拝見しましたよ!北欧の行く先々の写真はどれも素敵でうらやましい限りですが・・・piccoloご一番魅かれたのは・・・やはり食べ物の写真でした(涙)
一生飛行機には乗るまいと固く誓っているpiccoloも少し海外旅行気分をおすそ分けさせていただきました!ありがとうございます!

投稿: piccolo | 2007/09/10 05:13

piccoloさん、コメントありがとうございます♪

北欧は雄大な自然、素敵な町並み・・・どれも確かに素晴しいです。でも、「やはり食べ物」というpiccoloさんのお気持ちよ~くわかりますよ^^;。旅行中は「今日は何食べようかなぁ~?」なんて考えながら観光していることもしばしばです。

piccoloさんは飛行機、苦手ですか?私もどちらかと言えば「得意」な方ではなくて、離陸・着陸の瞬間などはフルートで高音を出す時並に^^;チカラ入っちゃいますし、フライトがどんなに長時間でも、一睡も出来ないんですよ。

投稿: はるな | 2007/09/12 12:57

>フィヨルド
憧れです!!社会で習った時はずっとずっと彼方のお話のようでしたが、こうして見に行かれた方がいるって思うと、ちょっぴり希望が持てます。いつかきっと・・・
>6時間30分
って相当長いですよね~^^;でも、とってもチャーミングな風景と出会えたのね。
>がらがらどん
実は彼のお誕生日プレゼントなんですよ。
それぐらい大好きな絵本なの。その生まれ故郷なのよね。
フイフゥに見せてやりたいわ~。
>レース
とっても興味あるけど、お高いのね・・・。
それだけ、手の込んだ作品なのね。

今回もとっても素敵な旅行記ありがとうございます。

投稿: タリア | 2007/09/14 22:52

タリアさん、こんにちは♪

フィヨルド、そういえば習いましたよねぇ~。社会の時間に。
でもその当時はやはり遠い世界の話って感じで、ピンと来ませんでしたよ。
「氷河によって侵食された・・・」とか言われても、よく分りませんでした^^;。
実物を見て初めて「おぉ~!!」と感動しました。

ヤギやヒツジも放牧されていて、私個人的にはあの地域が
「がらがらどん」発祥の地だと確信しています(^^)。
いつかお子さん達と訪ねてみてくださいね。

刺繍は、本当に高いのですよ。物の値段が総体的に高い国ですから、
手作りの品はなおさらですね。で、作品は買えなかったんで、自分で 
作っちゃおうと、本を買ってみましたが、とても私の手に負えるような
ものではなさそう・・・(T_T)。

投稿: はるな | 2007/09/18 08:47

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